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第28話 ちょこっとデート

コウちゃんの理不尽な要求に1人身悶えていると、
統矢さんが部屋に来た。

「ユウ、でかけるぞ」

組員の運転する車に乗り込み、目指すは警察署。
軽く連行される気分だ。

私の犯した罪・・・未成年飲酒罪とか?
そんなこと言ったら、統矢さんなんて逮捕されたい放題だけど。


それにしても・・・。
統矢さんと出かけるなんて初めてだ。
もちろん、運転手とお付き(大輔は犯人探し中のため、別の人)の二人が一緒だし、
目的地は警察署と、なんとも色気のないお出かけではあるが、「お出かけ」には違いない。

統矢さんは車が好きで、休日になるとフラッとドライブに出かけたりする。
車も青いスポーツカーを専用で持ってるけど、その日の気分で適当に組の車を乗り回すという、
なんとも憎たらしい奴だ。
ドライブに行く時はいつも1人(出先で女でも拾ってるかもしれないが)。
コウちゃんが、しきりに「連れて行って」とねだるが「うるさいから嫌だ」と身も蓋もない。

統矢さんが助手席に誰かを乗せているの見たのは一回だけ。
美月さんだ。
目的はどうであれ、統矢さんと美月さんは毎年一回は一緒に統矢さんが運転する車で出かけている。
一緒に丸一日以上いるということは、美月さんは「何もない」と言っているけど、
当然一緒に話をしたり、ご飯を食べたり、お茶を飲んだりはするだろう。
私は統矢さんとお屋敷の外でそんなことをしたことがない。

たぶん・・・そんな些細なことも私の中でわだかまりとなっていたんだろう。
本当になんとお子様なのか。


警察署内の周りを囲われたスペースで被害届を書く。
統矢さんはどこか別の部屋へ行ってしまった。

えーっと、名前に生年月日に・・・って正直に書いていいのかな?
なんで自分のプロフィール書くのに悩まないといけないのか。

あーでもない、こーでもない、と意味不明な悩みに苦しんでいると
統矢さんが戻ってきた。

「書けたか?帰るぞ」
「え?もう?取調べとかないんですか?」
「取調べって・・・お前なんかしたのか?それを言うなら事情聴取だろ」

そんなもん必要ない、と言って統矢さんは私を連れて警察署を後にした。

「村山一家は警察が担当、実行犯は廣野組が担当、ってことで話をつけてきた」
「・・・誰とですか?」
「まあ、警察署内でも色々あるんだよ」
「・・・」

まずその辺から改革してくれよ、総理大臣さん。


帰りの車の中のこと。

「腹減ったな。なんか食って帰るか」
「・・・『ポムの樹』にでも行きますか?」
「おお、いいな。俺、大好き」

いいんかい、冗談で言ったんだけど。


・・・でも、ちょっとだけ嬉しかったりする。


  *ポムの樹 → オムライスが美味しいお店です


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Category : [18years]本編 | Theme : 自作連載小説 | Genre : 小説・文学 |

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