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第15話 お願い三昧

「親父の部屋に朝までいた?」
「はい。それって何かまずいんですか?」
「いや、まずいって訳じゃない」

昨日の昼は統矢さんに抱かれ、夜は組長に抱かれ、
そして今日の夜、仕事から帰った統矢さんがまた私の部屋にきた。

勘弁して欲しい。

「すげーな。お前」
「何がですか?」
「親父は組長になった頃からあんまり眠れないんだ。不眠症ってやつ?
いつどこで誰が自分の命狙ってるかわかんねーからな。ぐっすりとはいかないんだろう。
安藤先生から睡眠薬を横流ししてもらってて毎日飲んでる」

あの組長でさえ眠れないなんて。
「組長である」ことのプレッシャーは私が想像するより遥かに重いみたいだ。

「だからいくら女と寝ても、朝まで一緒なんてことは絶対にない。
その女に寝首をかかれる可能性もあるから、終わったら必ず女を追い出す。
追い出されなかった女はお袋だけだよ」
「じゃあ、私ってもしかしてすごいんですか?」
「そう言っただろ。親父を限界まで付き合わせて眠らせるって、ホント、すげーぞ。
お前、どんな体力してるんだ」
「いや、そういう意味じゃなくて。それに眠らされたのは私の方です」
「え?」
「いつの間にか気絶してて」
「・・・気絶?」

とたんに何故か統矢さんの顔が曇って、一気に不機嫌になった。
や、やばい。

「お、おやすみなさい。もう部屋に戻ってください」
「だめ。もう一回」

あう。

統矢さん曰く。
例え女が気絶しても、組長は裸のまま部屋からつまみだす、らしい。
女が気絶したふりをしてるかもしれないからだ。

私がそうされなかったということは、私が組長の命を狙ってるとは微塵も思わなかったということ。
それほどに信用されているのか、ただのアホだと思われているのか。




「ユウ。組長が呼んでるぞ」

廊下から庄治の声がして目が覚めた。
時計を見ると夜中の1時。
統矢さんが自分の部屋に戻ってからまだ2時間しかたってない・・・。

ため息をついて部屋をでる。

私、なんでこんなことになってるんだろう。
なんで文句も言わず、されるがままになってるんだろう。

追い出されたら困るからなのか。
それとも・・・嫌じゃないからなのか。

私って実はすごい淫乱な女?
うわ!そんなキャラじゃねー!!


組長の部屋に入ると、組長がベッドの上に寝そべって本を読んでいた。

「来い」

そういって、自分の横をポンポンと叩く。

「はい。あの、申し訳ないんですが、目覚ましセットしてもいいですか?」
「目覚まし?」
「6時から朝食の準備があるんです」
「そんなもんはキャンセルだ。お藤に言っておく」
「コウちゃ・・・コータ君のお弁当も作らないといけないんです」
「コータの弁当?そうか、それはお前の最重要任務だな」

組長は笑いながら目覚ましをセットしてくれた。
後5時間くらいしかない。
寝る時間はあるだろうか。

「もう一つお願いがあるんですが」
「なんだ?」
「もしまた私が気絶したら水風呂に放り込んででも起こしてください」
「どうしてだ?」
「裸でつまみ出されるよりマシです」
「・・・統矢に何か吹き込まれたな?」

その通りです。

「更にもう一つお願いが」
「まだあるのか」
「組長は安藤先生からお薬頂いてるんですよね?私も欲しいんです」
「眠れないのか?」
「いえ・・・睡眠薬ではなく・・・あの・・・コれです」
「?」
「ソれです」
「アれか」
「ドれです」
「コソアド言葉か」

おお、さすが組長、ハイレベルなギャグがわかる(どこが)。

「冗談はいい、なんの薬がほしいんだ?」
「・・・ピル・・・ってやつです」
「?ああ、避妊薬か。ふっ、それもそうだな。統矢も気を利かせる奴じゃないしな」

あなたもです。

「わかった、安藤に言っておく」
「はい。もし処方に検査が必要だったら受けにいってもいいですか?」
「構わないが、そんなもん受けなくても横流しさせるさ」

楽ですが、怖いですよ、それ・・・。
実は結構気にしてたのだ。二人とも、その、全く・・・ゴニョゴニョ・・・。

「お願いは以上、か?どれもたいしたことないが」
「あ、はい」

組長は本を置くと私を抱きしめた。
けど、そのまま何もする気配はない。

「?」

私はそのまま身じろぎせず、じっとしていた。
すると・・・

あれ?寝息?
組長、寝てる??

顔を上げると、確かに組長はスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていた。
これが本当に不眠症の寝顔だろうか。
まさに「ぐっすり」だ。

何はともあれ、今夜はもうしなくてよさそうだ。
助かった。
でも、こんな風に男の人に抱きしめられたままだと、私の方が眠れない。

・・・

そう思った1分後には私は爆睡したようだ。
目覚ましに叩き起こされるまで組長も私も一度も眼を覚まさなかった。



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Category : [18years]本編 | Theme : 自作連載小説 | Genre : 小説・文学 |

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