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第11話 カエルの子はカエル

退院してきた私を、廣野組の面々は温かい言葉で迎えてくれた。

「石頭でよかったねぇ」
「明日からまた弁当よろしく」
「給料、日割りで引いとくから」

等々。
アリガトウ。

庄治とマサさんはさすがに面目なさそうに私の部屋まで謝りに来た。

「でも、1ヶ月の禁酒くらいで済んでよかったね」
「俺はね」
「え?」
「マサさんは、酒が水みたいなもんだから一ヶ月も禁酒したら脱水症状で死ぬかも」
「そうなの?」

マサさんは「へへへ」と照れくさそうに頭を掻く。
統矢さん・・・知ってて「一ヶ月禁酒」とか言ったのか。
鬼だな、やっぱり。

その統矢さんだけど、あれからなんだか妙に優しい。
退院の時、荷物を持ってくれたり、フラフラ歩く私を支えてくれたり。
気持ち悪いゾ。

「おい、なんだそれ」
「いやー、統矢さんは『俺様』でこそ統矢さんだから」
「お前、マジで減給」

喧嘩成敗大臣としては、組員同士の喧嘩に女中が巻き込まれたことに責任を感じているようだ。
いや、巻き込まれたってゆーか、私が勝手に巻き込まれに行ったんだけどね。

しかし、1人、
私を当たり前のように本気で心配してくれている人物がいた。

「もう大丈夫なのか?」
「は、はい。なんともありません、今日から仕事に戻ります」
「無理はするなよ」
「ありがとうございます」

親子なのに、どうしてこうも違うのか。
ねぇ、統矢さん?

だけどやっぱり、カエルの子はカエルだった。
いや、違う、カエルの親はカエルだった。

「そうか。大丈夫なら今日夜の11時に俺の部屋へ来い」




「ユウ。組長が言った意味、わかってんのか?」

大輔が苦々しそうに聞いてくる。

「やっぱり・・・そういう意味、なの?」
「そういう意味、だろ。どう考えても」
「アリなの?」
「ここじゃなんでもアリだ」

組長の言葉を私と一緒に聞いていた統矢さんと大輔君は、なんとも言えない表情をしている。

夜に組長の部屋へ女1人で呼ばれる。
それが何を意味するのか、なんてさすがの私にも分かるぞ。
分かるけど・・・分からないふりしちゃいけませんか?


大広間で調度品を磨きながら悶々と考えた。

組長は何をたくらんでるんだ、とか
何もたくらんでないとしたらどういう趣味してるんだ、とか
なんで私なんだ、とか
私はBカップだぞ、とか
やっぱネグリジェ着てかないとダメなのか、とか
もうお昼ご飯作ってやんない、とか・・・

私を唯一助けられるとすれば、それは統矢さんだけど、
統矢さんは何も言わずに部屋へ戻ってしまった。

ああ~、最後の望みの綱が・・・。

と嘆いていたら。
おお!!!
望みの綱が戻ってきた!!!
今は本当に王子様にみえるぞ!!!

「統矢さん~~~」
「ユウ、ちょっと来い」

うう!
夕ご飯にジャンボオムライスを作ってあげよう!

私はてっきり、統矢さんは私を組長のところへ連れて行って、
さっきの言葉を取り消すよう頼んでくれるのかと思ってた。

でも統矢さんが向かった先は私の部屋だった。

「あの、私の部屋に何の用でしょうか?」

そう言い終わらないうちに、私は抱きすくめられベッドに押し倒された。


前言撤回。
もう二度とオムライス、作ってやんねー。



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